ひさびさの「はやとダイアリー」です。10月15日の毎日新聞朝刊によると、政府が今月下旬にも民事裁判手続きのIT化を推進するための有識者検討会を内閣府に設置することになったようです。インターネットを用いて裁判所へ書面を提出したり、訴訟記録の電子化やテレビ会議システムを使用した審理ができないか議論がなされるらしいです。
いまはメールの時代ですが、裁判所との書面のやり取りは基本的にファクスを使っており、ほかの業界の人からはよく驚かれます。以前、依頼者との打ち合わせメモや手もとに残しておく記録のペーパレス化を試みたことがありますが、裁判所に提出する書類が紙なので、結局、中途半端になり断念しました。裁判所への書面提出が電子データで出来るようになれば、法律事務所も随分変わると思います。
アメリカではコートリポーターによる裁判所での証言記録を瞬時に表示する仕組みがあると聞いたことがあります。一方、日本では、裁判所速記官が、法廷における尋問のやり取り速記録にしていますが、技術的にはその速記録を尋問中に当事者の手もとに瞬時に表示することができると関係者から聞いたことがあります。民事裁判手続きのIT化が進んでそのような仕組みも導入されるとよいのではないかと思います。政府の有識者検討会の議論に期待したいと思います。